地球が温暖化しているかどうかは、本当のところは判断が難しいです。なぜなら、比較的長いタイムスパンで見れば温暖化していないし、短く見れば温暖化していると言えるからです。
地球では、ここ100万年ほど、寒冷な氷河時代と温暖な間氷期を約10万年の周期で繰り返しており、その間、平均気温は10℃以上変動します。現在の気温は、そうした変動の範囲内にあるという意味において、温暖化しているとは言えないでしょう。
最近の氷期・間氷期と関連する温度変化および氷床の体積変化のパターン(横軸の単位は「千年前」)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%99%82%E4%BB%A3#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Ice_Age_Temperature.png
しかし、直近の氷河時代が7万年前に始まり、最も寒かった23000年前から見れば、現在は7℃ほど温暖化しており、また1898年の統計開始以来の日本の気温は、100年あたり1.26℃上昇しているそうです。地球温暖化を語る際には、直近5万年以内の短いタイムスケールで語られることが多く、そういう意味では温暖化していると言えます。
日本の平均気温(気象庁)https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn.html
しかしながら、地球の気候変動がどのような仕組みで起こるのか、すべてが解明されているわけではありませんし、短いタイムスケールで見ることが妥当である保証もないため、懐疑派の言うことが、必ずしも誤りということにはなりません。
しかし、ここでは短いタイムスケールでは、温暖化は起こっているという認識で、話を進めたいと思います。